ジムで有酸素運動と言えばランニングマシンやエアロバイク、クロストレーナーなどが一般的で、大きなスポーツクラブではスタジオレッスンやプールなどが多いでしょう。
この記事では自宅にいながら誰でも簡単にできる有酸素運動をご紹介いたします。
有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、ダイエット・シェイプアップを目的として運動を行う多くの人が取り入れています。
有酸素運動を行う上でのメリットや注意点、有酸素運動を継続するためコツなども併せてご紹介していきます。
なかなかジムへ行けない!という方へおすすめなトレーニングです!
はじめに
有酸素運動とは?
有酸素運動と無酸素運動の違い
前提として、そもそも運動は主に有酸素運動と無酸素運動の2種類に分けられ、エネルギーの供給時に酸素を必要とするか、しないかで分類することができます。
有酸素運動とは、運動時の筋肉の活動に必要なエネルギー(アデノシン三リン酸)を酸素を使って体内の糖と脂肪から作られることが特徴になります。
主な有酸素運動としてジョギング・ランニングや水泳、サイクリングが挙げられますが、これらは筋肉への負荷が比較的軽く、ある程度心拍数を上げた状態をキープしながら行うことが基本になります。
ある程度の心拍数とは、最大心拍数の約40%〜60%を目安としてください。
そして、無酸素運動は運動をする際に必要な筋肉のエネルギーを酸素なしで作り出すことが特徴になります。
短距離走やバーベルを用いた競技など、短時間で強い力を発揮するような運動を無酸素運動と言います。
有酸素運動を行う4つのメリット
高い脂肪燃焼効果
有酸素運動で利用されるエネルギーは酸素を使い体内の糖と脂肪が作り出します。
そのため、ダイエット時には脂肪をエネルギーとして消費してくれるため、有酸素運動はおすすめの運動と言えます。
脂肪には大きく内臓脂肪と皮下脂肪が存在しますが、有酸素運動はどちらに対しても効果的なのです。
補足として、筋トレ後の有酸素運動は脂肪燃焼の効果を高めてくれると言われています!
基礎代謝が上がる
基礎代謝は、1日のあいだ何もしていなくても勝手に消費されるエネルギーのことを意味しています。
この基礎代謝は年齢を重ねると下がる傾向にあるのですが、要因としては筋肉量の減少が考えられています。
ですが、この基礎代謝を高く保つ、または上げることにより比較的少ない量の運動でも痩せやすい身体を作ることができます。
有酸素運動では無酸素運動ほどではありませんが、筋肉がつくと言われているため、継続して運動をしていくなかで筋肉がつき、基礎代謝の向上を促すことができます。
筋肉がつくと表現をするとムキムキにはなりたくないと思われる方もいますが、陸上の長距離選手をイメージしていただくとわかる通り、過度な筋肥大が起こることは考えにくいため心配は必要ないでしょう。
筋肉を大きくしたいと考えている方はこちらの記事をご覧ください。
ダイエットには筋トレと有酸素運動の組み合わせが最強です!
持久力アップ
有酸素運動では主に心肺へ負荷をかける運動になるため、心肺機能の向上に期待できます。
さらに、有酸素運動の種目がランニングであった場合、主に使用する筋肉は脚になりますが、脚の筋持久力の向上にも期待できます。
筋持久力については、他の種目でも同様のことが言えるでしょう。
心肺機能の向上および筋持久力の向上は、スポーツに限らず日常生活の疲労改善にも効果があると言えるため、通勤や通学、外出時の疲労軽減を狙うことができます。
メンタルの安定
運動して汗かくと気持ちいですよね!!
有酸素運動を行うことで、心を安定させると言われているセロトニンやエンドルフィンなどのホルモンが多く分泌されます。
セロトニンとは?
脳を活発に働かせるための鍵になると言われていて、主に精神の安定や安心感、平常心、脳の回転をよくする効果があると言われています。
エンドルフィンとは?
気分をよくするホルモンとして痛みの緩和や免疫力向上、リラックス効果などに期待できます。
このエンドルフィンの分泌量が少ないと、ノルアドレナリンと言われる興奮ホルモンが多く分泌され、不安や興奮を感じるようになります。
自宅で簡単に行えるオススメな有酸素運動9選
ここからは実際に自宅でできる有酸素運動を紹介します!
周りの環境には十分に注意してください!
エアロバイク
自宅の限られたスペースを活用して、本格的な有酸素運動に取り組むならエアロバイクはとてもオススメな種目になります。
初期投資としてはじめに費用はかかりますが、テレビや映画を観たり、家族や友達と会話や電話を楽しみながらでも行うことができます。
有酸素運動の強度の目安は、運動中に軽い会話ができる程度になるため、ながら運動で全く問題ありません。
運動の動作としては足やお尻など、下半身を中心とした筋肉を主に使います。そのため、脚痩せを目的とする場合や、下半身のトレーニングとして最適と言えます。
HIIT(ヒート)
HIIT(ヒート)は多くのアスリートが取り入れているメニューです。以前はメンタリスのDaiGoさんも有酸素運動としておすすめしていました。
High-intensity interval trainingの略として呼ばれているHIIT(ヒート)は日本語では高強度インターバルトレーニングなどとも呼ばれています。
こちらの運動は特に限定される種目がなく、走る、飛ぶ、漕ぐ、泳ぐなど幅広く応用の効く運動になります。
20~30秒の激しい運動を行なったあと、10~30秒の休憩をとり、これらを交互に3~8セット繰り返していきます。
慣れないうちは少ないセットからこなしていき、徐々にセット数を増やすようにしてください。
部屋の中でHIITをしたい時はエアロバイクと組み合わせるのがおすすめです!
縄跳び
縄跳びは多くの方が学生時代に1度は経験しているのではないでしょうか?
実は、縄跳びは脂肪燃焼の効果があるトレーニングとしてオススメなのです。
縄跳びの運動強度はランニングよりもやや高めと言われており、数分間飛んだだけでも消費カロリーはゆっくりめのジョギング約30分ほどになります。
飛ぶ動作が主なため下半身の筋肉を主に使い、足首の関節や腱の強化にも期待することができます。
さらには上半身をまっすぐにして飛び続けるため、体幹部のトレーニングとしても優れています。
遊び感覚でいろいろな技に挑戦しながら、自然と有酸素運動も行えてしまうと言う種目なため、自宅や庭などにスペースのある方はぜひトライしてみてください。
バーピージャンプ
バーピージャンプは道具不要な筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせた運動になります。
腕立て伏せとジャンプ、スクワットの動作を同時に行う種目で、1度に全身を使い運動が行えます。さらには、自宅の限られたスペースで行うことができるため場所を選ばずに継続することができます。
この種目を学校の授業で行ったことがあると言う方も多くいると思いますが、スポーツジムや格闘ジムでもトレーニングのメニューとして行われているため、運動初心者から上級者まで幅広くオススメな種目になります。
サーキットトレーニング
サーキットトレーニングは無酸素運動として行われる種目を次々にローテーションで行う運動で種目数は3~5つ程度を目安に行うといいでしょう。
無酸素運動は短時間で強い力を発揮する運動と先述しましたが、サーキットトレーニングの場合は休憩を挟まずに種目が移り変わっていくため、1種目ごとに回数を設定して全力で動くのではなく、30~60秒の運動をローテーションさせていきます。
種目の組み合わせるかは自由なため、道具を必要とせず1度に全身を使う場合はスクワット、腕立て伏せ、バックエクステンションなどの組み合わせを考えることもできます。
家にダンベルやベンチがあるとトレーニングのバリエーションが増えておすすめです!
踏み台昇降運動
踏み台昇降運動は段差を利用し、登り下りを繰り返し行う有酸素運動になります。
専用のステップ台を使用することで、体格に合わせた調整が可能になり、さらにはトレーニングのバリエーションを増やすことも可能になります。
自宅に踏み台として使えるようなものがあれば、そちらを活用してください。
階段で行うこともできますが、つまずいた際にケガなどをしないように十分に注意してください。
足踏みの音が気になる際は、ステッパーを使用することで軽減が可能になります。
エアロビクス・ダンス
好きな音楽を聴きながら楽しく有酸素運動を行うならエアロビクスやダンスがオススメです。
エアロビクスは難易度の幅が非常に広く、初心者の方でも簡単なステップから始めることができるため、誰でも始めやすいのが特徴になります。
最近ではスタンダードな一般的なエアロビクスに加えて、さまざまなジャンルのエアロが登場してきており、より楽しみながら行うことができる要素が増えてきています。
時間も15分から60分ほどのプログラムが多いため、その時の気分に合ったもので楽しく続けていくことができます。
ルームランナー
雨の日や、なかなかジムへ行けないけど走りたいと思われる方にはルームランナーはおすすめと言えます。
走ることは好きだけど、人の目が気になると言う方にとっても重宝されるマシンになることは間違いありません。
エアロバイク同様に、テレビや映画を見たり、家族や友達と会話や電話を楽しみながら行うことができるのも特徴になります。
ただし、初期費用や部屋のスペースを取ることになるため、自宅のどこに設置するかの検討も含めて注意が必要です。
近隣や近所への防音対策にはお気をつけください!
バトルロープ
バトルロープは綱引きに使われているような丈夫な縄を全力で波撃たせるように動かし続ける運動になります。
全身の筋肉を使い、短時間で多くのカロリーを消費でき、筋トレの効果も十分に期待できる種目です。
バトルロープとHIITを組み合わせることで高い運動効果が期待できます。
ロープの長さや太さはレベルに合わせて選ぶことができるため、筋肉量の少なく力に自信がないという方でも安心して行うことができます。
ただし、室内で行う際は広いスペースを必要とするため、周りには十分に注意してください。
見た目以上にきついけど、友達と一緒にやるとすごく楽しいのでおすすめです!
有酸素運動後のケアについて
栄養補給
運動が終わったらなるべく早く栄養を補給するといいでしょう。
運動後と言うのは、筋肉中にあるグリコーゲンと言われる運動時のエネルギーを作るために欠かせない物質が減ってしまっている状態になります。
運動後の30分はゴールデンタイムと言われ、体が栄養を吸収しやすい状態になっているため、このタイミングを狙い炭水化物やタンパク質を多く含む食品を摂ることがオススメです。
運動後はあまり食欲がないと言う方は、マルトデキストリンやプロテインを活用すると良いでしょう。
睡眠
睡眠には脳と体にかかるストレスや疲労を解消する働きがあります。
運動で疲れた体を回復させるだけでなく、メンタルヘルスの向上にも関係があるということになります。
運動を行うことで睡眠を促進し、睡眠のサイクルであるレム睡眠とノンレム睡眠の安定した睡眠を目指していきましょう。
このサイクルを乱さず十分な睡眠を摂ることで、心身の回復へとつながります。
睡眠不足の状態で無理をしても決してパフォーマンスの高い有酸素運動を行うことはできないでしょう。
質の高い運動を行うためには質の高い睡眠、休養が大切です。
睡眠時間を削ってまで有酸素運動をする必要はないです!
有酸素運動を続けるためのコツ
簡単に達成できる目標を立て成功体験を積み重ねる
せっかく有酸素運動を始めても、なかなか継続できないという原因の1つに長期的な高い目標を始めから意識しすぎていることが考えられます。
長期的な高い目標を達成するためには、まず短期的に達成できる簡単な目標を立て、成功体験を繰り返し体に覚えさせることが大切です。
仮にダイエットが目標の人なら、半年で20kg痩せるという目標を突然立てるのではなく、まずは1ヶ月で3kg痩せるというような短期的な目標を設定するのがいいでしょう。
実際に行っている有酸素運動は自分に合っているか?など色々と試していきながら、目標も少しずつ高いものへと変化させていくことが有酸素運動を長く続けていくコツになります。
運動環境を変えてみる
この記事では自宅で行えるものを中心に紹介していますがジムや公園、運動競技場など、外へ出られて有酸素運動を行われるのもいいでしょう。
運動環境を変えるだけでモチベーションが上がるというのはよくあることです。
場所によって行える運動の種目が変わったり、新しい場所や人との出会いによって気持ちが変化することで、さらに新しい目標ができて運動が楽しくなるなんてこともあります。
最近いろんなところにジムができているので、たまには自宅から離れてジムへ行ってみるのもいいですよ!
オンラインパーソナルを検討してみる
1人で運動をしていて、わからないことが多くて大変な思いをすることもあるでしょう。
オンラインパーソナルは、目標に対して継続していくためのメンターとしての役割を担ってくれます。
個人に合わせたトレーニングメニューを組んでくれるため、何をしたらいいのかわからないなんてことにはなりません。
短期的な目標から長期的な目標まで、自分が必要だと感じる時に活用してみるのもいいでしょう。
わからないことをすぐに相談できるトレーナーが近くにいる環境はいいですよ!
おわりに
今回の記事では自宅で行えるおすすめな有酸素運動を9選にしてまとめました。
- エアロバイク
- HIIT(ヒート)
- 縄跳び
- バービージャンプ
- サーキットトレーニング
- 踏み台昇降運動
- エアロビクス・ダンス
- ルームランナー
- バトルロープ
この他にもまだまだ種目は多くあり、少しの工夫を加えるだけでその数は無限大になります。
普段あまり運動をしない人にとって「有酸素運動=走る」というイメージがなかなか離れず、有酸素運動に対し、苦手意識を抱いている人は今でも多くいます。
今回ご紹介したバトルロープはガレージや庭などの屋外スペースで行うことが推奨される種目にはなりますが、家族や友人と一緒に楽しく行うことができる種目でもあるため、非常におすすめです。
バトルロープは筆者が個人的にとても好きな種目でもあったので、ぜひ一度は試していただきたい種目の一つです!